矢沢永吉、ロック・イン・ジャパン初登場である。暗転とともにステージの左右に現れた2台のバイクのヘッドライト。ステージに上がった火柱。登場からして、なにもかもが破格である。会場は1曲目から“永ちゃん”コールが鳴り止まない。永ちゃんもMCの第一声は「最高に気分いいぜ――――っ!」。“黒く塗りつぶせ”など往年の楽曲を織り交ぜながら進んでいくステージ。マイクスタンド回し、ウィスキーグラス、単独ライヴではお馴染みの演出がどよめきと歓声とともに受け止められていく。そして、アンコールの“止まらないHa〜Ha”“トラベリン・バス”。初めての人も多かったと思うのだけれど、一斉に上がるタオル。それは間違いなく今年のロック・イン・ジャパンのハイライトの一つだった。(古川琢也)